詩 Archive
無情の勇気
- 2011年10月28日 17:15
自分の価値は自分が決めている
過大評価では世界が見えず
過小評価では夢に辿り着けず
多くの大人はその可能性を閉ざし
多くの子供は夢の描き方を忘れていく
自分の価値は自分で決められる
その情熱の旅路には
嫉妬にまみれた抜け殻を踏みつけて進む
無情の勇気が求められる
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表現者たちへ
- 2011年9月26日 21:23
あなたは群れる事を好まない
しかし人間を大切にしたい
その生き方に矛盾を感じる
その矛盾を抱えたままで
生きていいのだろうか
みんなと同じ事ではなく
みんなと違う事で感動を生み出したい
みんなに合わせるのではなく
みんなの違いを汲み取って心を救いたい
あなたは群れる事を好まない
しかし人間を大切に思う
その心の様に矛盾を感じる
その矛盾を抱えたままで
幸福はありえるのだろうか
人と同じになれないし
なりたくもない
しかし大勢が盛り上がっていると
孤独を感じる
それでも自分の心を信じている
揺れながら
迷いながら
何か 唯一の表現を生み出そうとする
表現者たちへ
私たちは同じではないし
みんな別々だ
それでも共感はできるのだ
感覚と感性だけが
会話する手段だ
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矢印の方向
- 2011年9月20日 13:11
彼らの矢印は
てんでばらばらの方を向いている
進もうとする道が別々である
けどときどき向き合う事がある
向き合っている時は
互いの矢印がこっちを向いている
ものすごい強さで
互いの顔面を指す
てんでばらばらの矢印は
そうやって時々方向を変える
矢印は向き合ったあと
たいてい双方違うほうを向く
そしてまたてんでばらばら
そこに一人の男がやってきて
彼らにどこを指しているのかを聞いた
どこを指しているのか
彼ら自身が分かっていなかった
そこで男はある方向を指差した
互いに向き合ったままでなく
この指が指す方向を向きなさいと
向き合ったり
てんでばらばらだった彼らの矢印は
その時に同じ方向を向いた
そうすると
向き合っていた時には気づかなかった
新しい景色が見えたという
男は言った 向き合うことは良い事だ
ただ向き合ったままでは
相手の顔しか見えない
新しい景色はどこにもないだろうと
彼らは不思議そうだった
男の言うことがよく分からないからだ
男はさらに言った
矢印は進むべき方向を指すためにある
互いの力をぶつけ合うためにあるのではないと
彼らはまだ不思議そうなままだった
しかし彼らは同じ方向に歩き始めた
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夕暮れのチャイム
- 2011年9月17日 13:19
- 詩
少年の町には
5時になるとチャイムが鳴り響いていた。
まだまだ遊びたいけれど、
かくれんぼは、もうお終い。
チャイムが鳴っても遊んでいたら、
神隠しに合うよ、と、大人たちは言う。
少年はそのチャイムに寂しさを感じながら、
家に帰っていった。
神隠しは怖いから、
このままお家に帰ろう。
今日のごはんは、なんだろう。
次の日も、次の日も、
少年は理由もなく遊んだ。
ブランコから靴を飛ばし、
グラウンドでは鬼が追いかけてくる。
いつか、あの大きなタイヤが跳べるかな。
まだちょっと、背が足りないかな...。
たくさん練習した頃には、
夕暮れ時、またあのチャイムが鳴る。
神隠しは怖いから、
もう帰ったほうがいいかな。
もうちょっとだけ、大丈夫かな。
思い出と今を、
いったりきたり。
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正直者、天国へ行く
- 2011年9月16日 13:14
- 詩
天国という場所が仮に
素敵な場所であるとするなら
悪人が地獄に落ちることよりも
正直者が天国へ行くことを願いたい
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色彩と闇
- 2011年9月14日 14:35
彼女は七色の絵の具で描いていた
その絵の具に黒はなかった
ただ美しく曇りがなく
笑顔で描き続けているのだろう
不安や不信はかけらも感じられなかった
おそらく筆は軽やかに
ペーパーの上で
するすると流れていたに違いない
彼女の絵の具に
ある日黒が加わった
その美しさは形を変え
笑顔には少しかげりが見えた
不安が色彩として生み出された時
おそらく筆は重く
ペーパーの上で
ずっしりと降ろされたに違いない
私はその時 人間を感じた
曇りの無い人間はまやかしだろうと
しかし私たちは
その曇りを盲点に隠したまま
生きる事もできる
選択は私たち自身に委ねられている
彼女は絵の具に黒を加えた
それは闇であって
人間である
闇と美しい色彩が
いつの時代も混在している
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感情
- 2011年9月13日 00:47
- 詩
心は深呼吸を求めている
ぐっすりとした深呼吸を
かの宮津湾の月夜にも
心はそれをした
海面は空を映して輝いていた
心は深呼吸を求めている
ぐっすりとした深呼吸を
かの丹後松島の夕日にも
心はそれをした
雲は太陽を包んで燃えていた
人は深呼吸を繰り返しながら
摂理について考える
生きる理由に結論はない
ただ ただ
想うことが生きることだ
心はやはり深呼吸している
美しい夕日
輝く月
いつまでも続く四季を見た時に
理由のない深呼吸を求める
美への感情を忘れないために
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ピンホール
- 2011年9月 9日 22:34
- 詩
批判や中傷の相手にも
深い悲しみがあると知ったとき
人は感情と理性のバランスに苦しむでしょう
空気は重くなり
心の血流が滞る
もともと私たちは
針穴から覗き込むような小さな範囲で
世界を見ているようだ
右も左も
上も下も
まして自分の背後にある世界など
その存在すら知らない
だから自信を持って
主張を繰り返す
批判や中傷の相手にも
もう一つの世の中があると知らずに
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収まらない大きさ
- 2011年9月 9日 16:25
- 詩
音の無い真夜中に
あなたは不安で目を覚ます
泣き声をあげながら
汗ばんでいるのが分かる
夏はもうすぐ終わろうとしている
オレンジの電球が
あなたの泣き顔をぼんやりと照らす
私にすり寄るようにして
助けを求めるようにしてやってくる
かつて私の腕の中に
すっぽり収まっていたあなたも
腕だけでは収まらないほど大きくなった
背中から丸く抱きかかえる
愛しさの源泉が
私の心の奥にあるのが分かる
私は今まで目的にために生きてきた
愛には目的がないのかもしれない
ただ感じるだけで
本当はいいのかもしれない
お互いに汗ばんでいるのが分かる
夏はもうすぐ終わろうとしている
音の無い真夜中に
あなたは安心の中に眠る
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芝生
- 2011年9月 9日 00:28
- 詩
私たちは、隣の芝生の色さえ見ていないのに
きっと青いだろうと
想像しがちで
いつも
私がどこに立っているのかさえ分からないままで
私たちは、自分の価値さえ気づいていないのに
きっと無いだろうと
卑下しがちで
だから
賞賛の声に素直になれないままで
未来の幸せを思うあまり
今の幸せを犠牲にして
過去の記憶に縛られるあまり
過去のコピーを繰り返して
そんな盲目の私たちには
足下の芝生がどんな色なのか
やっぱりよく分からない
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永遠の行為
- 2011年9月 9日 00:07
- 詩
天使も悪魔も仲良くしている
その姿が美しく思える
光には必ず闇があり
闇には必ず光があると誰かが教えている
形の美しさは年月で変化する
瞬間的な愉悦は寝て起きたら消えている
その場を取り繕っても痼りが消える事は無いし
誰かがその矛盾を取り除いてくれることは
ない
壊しながら生み出していきたい
天使の優しさと悪魔の強引さが
絶妙なバランスで支え合うままで
形は無い
意味も無い
見返りも無い
しかし壊れることは
ない
自分の中で永遠に育まれる行為に
心から素直になれる人へ
私はなりたい
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